カンボジア情報.com番外編(獄中日記)6日目-2/13
6日目
6時 起床
今日もリーダーがまた差入れの菓子パンを千切って私にくれた。
7時 点呼
8時 体操
私もみんなと一緒に外へ出た。
昨日はプサーへ行けず矢沢さん達に会えなかった。
今日ははどうだろう?
あの意地悪チーフメイに何て言えば良いのか?
私は運動はせずに屋根のある休憩所に座ってボーとしていた。
外国人は運動は強制ではなくやらなくても良いのだ。
すると矢沢さんが向こうから来るのが見えた。
良かった!
矢沢さ〜〜ん。
声をかけると矢沢さんがこっちに来いと手招きしているのが見える。
すかさずAブロックの門の所へ行った。
矢沢さんが門番のメイに話して私は門の外へ出た。
矢沢さんはメンチャイ(ここのNo.2ポリス)の所へ腕時計をプレゼントに行くから福井さんも一緒に行って部屋の移動をお願いしましょうと言う!
Aブロックの門を出てすぐ右側が事務所エリアだ!
Gさんも待っててくれた。
3人で向かった。
ここのNo.1ポリスいわゆる所長のことをチャンワンと呼び、No.2をメンチャイと呼ぶらしい。
メンチャイは矢沢さんが来た5年前から何かと面倒を見てくれていたそうで、
矢沢さんも凄く親しそうである。
このメンチャイは2〜3年居なかったらしい。違う所で昇進して2スターの称号を手に入れて帰って来て当時の上司をごぼう抜きして現在はNo.2の地位にいるらしい。
なのでいつも矢沢さんはお願い事があるとメンチャイに頼むと大概叶うと言う!
素晴らしいコネクションである!
カンボジアでは1スターから5スターまでの位があり現在フンセン首相が5スターだと言う。
事務所へ行き早速メンチャイにお目通り、矢沢さんが腕時計を渡すとメンチャイもオックン(ありがとう)と言い
微笑んだ。
立場上いつもムスッとした顔をしているが矢沢さんには笑顔を見せる。
そこで私を紹介してくれて、
来たばかりで1人で大変だからD棟へ移してやってくれと、話してくれた。
あと義兄弟のDのこともお願いしてくれた。
メンチャイは少し考えてから日本人1人なら良いと言った。
その場は一先ずそれで良しとしてオックンとお礼を言って引き下がることに。
矢沢さんいわくとりあえず福井さんだけでも移れるんだから、また後から義兄弟のことはお願いしましょうと言う。
時間を置けば大丈夫だからと言う!
私はできれば一緒に移りたいと思ったが仕方ない。納得してお礼を言った。
矢沢さんがではメンチャイの気が変わらない内にお金を払っちゃいましょうと言う。
福井さん200$持ってますか?
と聞かれたが、
内心持ってるわけねぇーだろとつぶやいた。
先週、姉ちゃんからの差入れ金は50$
部屋代等リーダーへ25$既に払ってしまっていたから全然足りない。
困ったと思ったがどうにもできない。
すると無口なGさんが俺が出しとくから早く払って来なよと言って200$を貸してくれた。
そのお金を持って矢沢さんとまたメンチャイの所へ行き矢沢さんがスッと他の人に気付かれないように渡した。
メンチャイはいらないよと言う態度だったが半ば無理やり矢沢さんが渡したのだ。
その後3人でプサーへ行き朝のお茶会をした。
会ってまだ2、3回の私に200$もの大金を貸してくれたGさんと親切な矢沢さんのお2人に本当に心から感謝した。
早ければ今日の午後か今週末には移れるだろうと矢沢さんは言う。
ただ、前回のGさんのようにお金は払ったが移れなかったと言うケースもあるから心配だ!
Dが一緒に移れなかったのが心残りだったが矢沢さんが弟はカンボジア人だからカンボジア人同士で大丈夫だよと。
それより金を早く作って金を渡してあげれば問題ないよと言われ納得してその場を終わりにした。
私は2人にお礼を言って部屋に戻った。
するとまた部屋番の囚人がチョコサーと言っている。本当はクルォサーだが
私にはどうしてもチョコサーに聞こえてしまう。
まっ、チョコサーの方が覚え易いからそっちでいこうと思った。
前回と同じようにAブロックの門を出て第二の門を通過、第一の門でボディーチェックを受けてやっと面会室のある場所にたどり着く。
今回は先にDが来ていた。
姉ちゃんとトゥイがまた面会に来てくれた。
しかも今回は前回と違い直接会える部屋だった。
そうお金を払うとガラス越しの面会室ではなく、直接会える部屋に来れるのだ。
Dはトゥイと抱きあって抱擁していた。
そうだよね愛おしいよね。
それを見てまたぐっと込み上げと来るものがあった。
何とかして早くここから出よう。
どうやら前回私がお金が必要だと話したので早々に持って来てくれたみたいだ。
金額は300$!
うん、ちょっと足りない!
姉ちゃんは何でそんなにお金が必要なんだと聞いてくる。
英語がわからない姉ちゃんに説明するのは難しく面倒なのだが、
部屋をチェンジしてポリスにお金を払うのと今の部屋のリーダーに食費を払わないとだからだよと伝えた。
そしたら姉ちゃんがsusumuから預かってるお金ももうそんなに無いよと言う。
えっ?
私の計算だと50万以上はあるはずなのだが、、、
姉ちゃんはポリスにチップという名の賄賂を払ったり文章を変えてもらうのに裁判所へお金を払ったからもう無いと言う。
どんだけぇ〜!
払ったんだよと思ったがお金を誤魔化すような人達ではないから、信用をしたが、正確にあといくらあるか教えて欲しいと伝えた!
あとこの前の差入れにTシャツ1枚とパンツしかなかったからもっとシャツとハーパンが欲しいと頼むと、この前に入れてあると言う!
これも後から聞いた話しだが基本的にここの刑務所はブルーの衣服しか着れないらしい。
確かにブルーのTシャツが1枚入っていた。
ってことはブルー以外の服は何処へ?
没収か?
又々、困ったが仕方ない。
その後、アナイの様子を聞いた。
アナイも広い部屋へ移るのにお金を払ったと言っている。
しかも元気にしてると言う。
一先ず安心した。
すると姉ちゃんがそっと100リエル紙幣を手渡して来た。
お金の隅っこに携帯番号が書いてあった。
アナイにつながる電話番号だと小さい声で教えてくれた。
私はわかったよオックンと言った!
その後またDと2人で帰る途中にDが
アナイの部屋に居る女性の旦那がA棟に居るのだと言う。さっきの電話番号はその奥さんの携帯番号だと言う。
私達みたいにカップルで収容されてる人がいるんだと知りビックリしたが、
確かに奥さんは何にも悪くなくても旦那と一緒に居れば捕まる国だもんなと思った。
姉ちゃんにもらった300$の内100$をDに渡して部屋に戻った。
戻った私の顔を見るなりリーダーが家族はお金を持って来たか?と、聞く
私は持って来たが100$しかないと言った。するとリーダーはとりあえず食費の足しにするからくれと言った。
私はD棟へ移るし、ただいつ移れるかわからないし、と思い100$を渡した
その後、朝飯から昼寝へといつものパターンが続く!
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