カンボジア情報.com番外編(番外編ら)6日目続編part1
6日目 続編 part1
1時に昼寝から起きるとスーパーバイザーのパウがやって来てミスターD2タウと言っている。
ん? 聞き直すとyou go と言う
どうやらD棟へ移れるらしい。
直ぐに支度をしてと言っても歯ブラシといくつかの下着を持って、リーダーに挨拶をして部屋のみんなに別れを告げて外へ出た。
みんな笑顔で見送ってくれた。
私は色々良くしてくれてありがとうと心からそう思った。
私の部屋のカンボジア人は本当にみんないい奴ばかりだった。
何でこの刑務所に居るのかがわからない。
人には時として魔がさすと言うことがあると思う。
世の中は全てが相対的で陰と陽、
日向もあれば日陰もある。
善もあれば悪もある。
全ての人にその善と悪が宿っていて
ちょっと悪いことをしようとした時に
神様が囁くか悪魔が囁くかで、結果が変わってくる。
ではどうしたら善がいつも勝つのだろうか?
私は多分、道徳心とか良心とかがあるかないかだと思う。
そしてそれは育った家庭環境に凄く左右されるのではないだろうか!
日本では学校で道徳の授業があり人としてだったり、道徳心と言うものを小さい時から学ぶ!
カンボジアはどうなんだろう?
田舎の子供達は親の手伝いとかでろくに学校も行けない子供が沢山いると聞いた。
でも私の周りのカンボジア人達はみんな思いやりがあり、優しい!
現に私のカンボジアのファミリーもそうだ。
以前こんなエピソードがあった。
私が3年前の丁度6月に物件が決まり飲食店を始めようと準備をしていた時のことだ、
店のキッチンの什器備品を買いにコックである義兄弟のDと買い物へ行った。
その時はガス台やら鍋やら沢山買って帰ってきた。総額で200$買った!
店に戻り私が何を何個買って何がいくらしたかをインボイスを見てチェックしていた。
紙にはクメール語とリエルで値段が書いてあるから私にはわからないからDに聞きながら検品していた。
するとDがこれが違うと言い出す。
近くにいた彼女、アナイもどれどれと見に来て3人で確認すると、
ガスのボンベとコンロをホースでつなく時に使う小さい金具がある。
それを3つ買ったのだが2個分のお金しか払っていないと言うのだ、
私は多くお金を払い過ぎたのかと思ったが、何だそっちかと、しかも1個の値段が約3$だった。
私は200$も買ったんだからそれぐらいオマケだよサービス、サービスと思った。
すると2人が払わないといけないと言う。
Dが今日家に帰る途中に払って来るからお金をくれと言う!
私はサービス、サービスと言った。
そしたら今度はアナイが駄目だよちゃんと払ってこなけりゃと言う。
私はその時に3$ぐらいオマケと思った自分が恥ずかしくなった。
と、同時にこの人達なら信用出来るし
一緒にカンボジアでやって行けると思った。
良く海外でビジネスをやる場合など
現地人の信頼できるビジネスパートナーを見つけるのが重要で且つ見つけるのが大変だといわれる。
カンボジアでも商売をするのにカンボジアのファミリーを作るのが手っ取り早いなどと言われるが、、、
信用した人に騙されたとか、
スタッフのマネージャーにお金を持ち逃げされたと言う話しを良く耳にする。
私はとても素晴らしいファミリーと巡り合ったと思った。
彼女の実家はシアヌークの田舎にあり8人兄妹。決して裕福ではない。
どちらかと言えば貧しい家庭に育ち
大した勉強もしていないと思う。
きっと家庭環境と言うか両親の育て方が良かったのだと思う。
そんな2人が今回の事件に加担するはずもなく、ありえないことだ!
私達は完全にハメられた。
今となっては後の祭りだが、、
どうしたら無実の2人をこの無法地帯のカンボジアで助ければ良いのか?
誰か教えてください!
私ができる事はただ、ただ、神様に祈るしかない。
実は私の祖父は天台宗の神宮寺と言うお寺の住職であった。
まだ私の父が小学生の時に他界してしまい、父の兄弟は誰も後を継げなかったらしい。
カンボジアも仏教で、お寺が多く
ここプレイソーの中にもパゴダがある。
今、私は毎朝そこへ行き毎日お祈りをしている。
早く2人をここから出してください。
どうかお救いくださいと、、、
今の私が彼女達にできるのは祈ることしかないから、、、